メリットとデメリット(導入障壁)は何か?を検証

当社に最近よく来る相談の一つは、マーケティングにおけるBI(Business Analytics) /AI活用です。その中には、「マーケティングにBI/AIを活用したいけどどうしてよいか分からない」といった漠然としたものから、「DMのレスポンス率を上げたい」といった具体的なものなど様々です。

それには、デジタルプラットフォーム上から、膨大な顧客データが蓄積できるようになったという背景があります。

今回は、データ・ドリブン・マーケティングの基本的な考え方をお伝えしたいと思います。

データ・ドリブン・マーケティングはどこに始まり、どこに向かっているのか?

そもそも、データ・ドリブン・マーケティングとは、顧客情報を分析し、活用することで見込み客・顧客への最適な施策を行うマーケティング活動を言います。デジタルプラットフォーム上で、顧客とインタラクティブに情報がやり取りされるようになった今、顧客に関する情報がかつてないほどの量と質で入手できるようになりました。

しかしながら、データ・ドリブン・マーケティングの考え方は、それ以前から存在していました。それは、通信販売、つまりダイレクト・レスポンスマーケティングです。通信販売では、顧客に関して、名前と連絡先はもちろんのこと、購入商品、購入頻度、時期も全て紐づいた状態で記録し、そのデータをもとに、顧客のセグメントごとにメッセージと訴求商品をパーソナライズするという、いわゆるCRMの考え方が根付いています。それが、IoTにより顧客に関するより精度の高い情報が得られるようになった今、CRMが新たな時代を迎えると共に、データ・ドリブン・マーケティングの時代が始まったのです。

データ・ドリブン・マーケティングのメリットとは?

メリットは何と言ってもマーケティング活動の特に以下の点においてROIを高めることができる点です。

①広告の費用対効果を向上できる

アルゴリズムと機械学習を最大限に活かし、最適なメディアバイイング計画を立てることができます。勘ではなくデータに基づいたメディア戦略を立てられるので、広告費の費用対効果を上げることができます

②精度の高いペルソナを構築することで、キャンペーンのROIを上げることができる

勘に頼らず、データに基づいてペルソナを構築することで、自社のターゲットがSNS上でどこに集まっており、またどのチャネルから情報を得ているかなどを、高い確度で把握できます。そこにリソースを投下することで、キャンペーンにおけるROIを高めることができます。
③オーディエンスにパーソナライズしたメッセージを送ることができる
見込み客は日々、複数のブランドから様々なメッセージを受け取っています。その中で、見込み客が自身に話しかけられていると思うような、パーソナルなメッセージを送ることで、他のブランドからのメッセージと差別化し、訴求力を高めることができます。データ・ドリブン・マーケティングにより、見込み客がどのようなメッセージに共感するのか、といった仮説の精度が高まり、訴求力を高めることができます。

データ・ドリブン・マーケティングのデメリット(導入障壁)とは?

データ・ドリブン・マーケティングのデメリットは、以下の様な導入障壁があるということです。

①自社に必要な分析が分からない

データ・ドリブン・マーケティングのデメリットは、先に述べた当社への相談と同じように、具体的にしろ、漠然とした場合にしろ、導入が困難な点です。導入にあたっては、まず、自社に必要なデータ分析が何かということを把握しなければなりません。分析結果を実際の「業務効率化」「売上アップ」につなげるためには、ビジネスの理解を前提としたデータ分析上の課題設定が欠かせません。しかしながら、それは容易ではありません。

必要なデータ分析を正しく行うには、事業とデータ分析の両方を理解した専門家が必要です。当社もそこからカウンセリングさせて頂く場合がほとんどです。

②社内にデータ分析に関する十分なリテラシーがない

解析専用のツールやサービスを使うには、高度な知識が必要で、知識の差で結果も異なってしまいます。企業によっては、社内のITチームがマーケターに頼まれる都度、必要なデータを提供しているというケースもあるかと思います。当社もそのような企業様から「ITチームには、受け身のデータ提供になってしまっており、分析する文化がない」、「マーケティングチームが必要とするデータとITチームが必要とするデータに食い違いがある」と相談を受けることがあります。

一般社団法人 日本情報システム・ユーザー協会のリサーチによると、IT投資で解決したい中長期的な経営課題に「業務プロセスの効率化(省力化、業務コスト削減)」を挙げている企業が6割と一番多い課題でした。ITチームに求められることも、従来の「ITコスト削減」から「経営改善の直接的貢献」へと移り変わってきていると言えます。データ分析をマーケティングや企業経営に役立てるためには、マーケターがテクノロジーを使ってできることの基本的な知識を理解すると同時に、ITチームもマーケターなどユーザー部門が担う業務プロセス改善に対する理解を深め、部門間で連携することが重要です。社内でデータ分析を行う際、部門間で共通の目標に向かって連携するために、「データ分析プロジェクトの進め方に関する方法論」を学び、データ解析に関する共通言語をもつことも有意義でしょう。

(参照:マーク・ジェフリー著(2017)『データ・ドリブン・マーケティング』ダイヤモンド社)

まとめ
  1. データ・ドリブン・マーケティングとは、顧客情報を分析し、活用することで見込み客・顧客への最適な施策を行うマーケティング活動。
  2. 勘ではなくデータに基づいたメディア戦略を立てられるので、広告費の費用対効果を上げることができる。
  3. 精度の高いペルソナを構築することで、キャンペーンのROIを上げることができる。
  4. データ・ドリブン・マーケティングにより、見込み客がどのようなメッセージに共感するのか、といった仮説の精度が高まり、訴求力を高めることができる。
  5. データ・ドリブン・マーケティングの導入には、自社に必要なデータ分析が何かということを把握する。
  6. 解析専用のツールやサービスを使うには、高度な知識が必要で、知識の差で結果も異なってしまう。
社内のBI/AI活用で悩まれている方、是非お気軽にご相談ください。
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bodais hanako

マーケター
【アイズファクトリー マーケター】
主にダイレクトマーケティング会社の顧客分析を担当。
データ分析実績多数。
データ・ドリブン・マーケティングの基本を伝授
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